【作品名】SM淫獣図鑑 8
【出演女優】柴田こずえ
【男優】佐川銀次
【監督】JINNO悟
【メーカー】アートビデオ
【販売年月】2005年4月
今は無きアートビデオ
アートビデオのこの作品を取り上げるべきかどうか、随分と悩みました。ネガティブポイントが目立つ作品ではありますが、熟考の上、今回紹介することにしました。前回まで4回にわたって、シネマジックの作品を紹介してきましたので、バランスの観点から、アートビデオについても取り上げるべきだと判断したのも理由の一つです。
SM緊縛系AV好みでも、若い人はもはやメーカーの存在すら知らないかも知れませんが、アートビデオは1980年代から90年代にかけて、シネマジックとならびSMビデオの2大巨頭として、多数のSMの名作を生み出してきました。シネマジックと類似のフェチ要素の強い作風の作品が多々ある一方で、「連続アクメ責め」というジャンルを開拓したのが実はこのメーカーです。(アートビデオはレーベル名であって、メーカー名はアヴァとか河村だという突っ込みも予想されますが、本サイトでは、アートビデオをメーカー名として扱います)
女優を椅子に座らせて緊縛拘束し、長時間延々とバイブレーターなどでクリトリスや膣を刺激し、女性をイカせ続け苦悶させる、いわゆる連続アクメ責めは、アートビデオ社長のMr.ミネック(故・河村良雄氏、峰一也とも名乗っていました)や、弟子のミネックJr.の得意技でした。
しかし、2000年前後に誕生したベイビーエンターテイメントやドグマなどの新興メーカーが、より過激に、より演出を凝らし時代のニーズに合致した現代風の作品群を次々とリリースする中で、旧態依然としたマンネリで安っぽい手抜き感に満ちたアートビデオの作品は、次第に視聴者からの評価を失い2010年代には新作のリリースは先細りし、2017年にミネックの死去に伴い店じまいするまでは旧作の総集編の販売などでかろうじて延命していました。
今回紹介する柴田こずえさん主演の作品は、アートビデオ落日時期の2005年に販売されたものです。
ドクターSAGAWAから性感エステを受ける柴田こずえ嬢
主演の柴田こずえさんについては、ほとんど情報がありませんが、単独出演作品としてはほかに、『本物の女子大生 柴田こずえ』(大塚フロッピー)という作品1本が確認できます。本当に女子大生かどうか定かでなく、若干、年齢にサバを読んでいるような気もしますが、脱糞・スカトロ系を得意としていた女優さんで、当該ジャンルの企画ものにいくつか出演しています。
今回取り上げるアートビデオの「SM淫獣図鑑 8」についても、浣腸・脱糞マニアの間では比較的名前の知れた作品のようですが、本サイトでは乳房責めという観点から本作品を取り上げます。
この作品、「性感エステ美肉悦虐」というサブタイトルが付いていますが、作品の冒頭シーンで、こずえさんが、マンションの1室にある「美感エステSAGAWA」という看板の掛かった怪しげなマル秘エステを訪問します。エスティシャンはドクターSAGAWAこと、佐川銀次氏です。銀次氏は、ドグマのTOHJIRO監督の最近の作品の大半に出演し、絡みを担当する燻し銀の熟練男優ですが、アートビデオ作品にも一時期常連で出演していました。
AV女優をエステで快楽責めするジャンルは昔から存在しますが、この作品と同じ時期には、ベイビーエンターテイメントがポルチエエステサロン・シリーズをリリースし、エステものがAV業界で一気に開花しました。アートビデオでも、JINNO悟という監督が、「SM淫獣図鑑」シリーズなどでエステものを撮っていましたが、カメラワークが悪いのと、プラスチックの拘束具や意味不明の巨大チューブなど、特殊なフェチの人向けの演出のオンパレードで、一般人はドン引きの代物です。
こずえ嬢がドクターSAGAWAから性感エステを受ける本作品も、映像技術が低いというか人件費をかけずに制作されており、ベイビーの作品群と比べるとオーディア・ビジュアル的には劣悪なアダルト・ビデオと言わざるを得ません。一方で管理人は、乳房平手打ち×バイブ責めのダブル責めが見られるという点で評価しています。
腕や脚、手首、足首、腰を黒い拘束帯で拘束され仰向け姿勢で施術台(ベッド)に横たわった状態のこずえ嬢に、クリトリス・膣内同時責め用の白いトゲトゲのバイブが装着されます。バイブによる連続刺激で体をくねらせ、もがきながら、乳房には計65発の平手打ちを食らいます。乳房平手打ち×バイブのダブル責め(クリトリスと膣を別にカウントするとトリプル責めと見なせます)は非常にレアなシーンなので、両方の責めを嗜好する人にとっては極めて貴重な作品です。
ただし、浣腸・スカトロに興味のない、あるいは苦手な方は、精神衛生上、作品の後半は見ない方がいいので、念のため忠告しておきます。
コメント